2017年9月19日火曜日

文系だから数学苦手?本当にそうですか?






こんにちは、こんばんは。

今回は僕が以前から気になっていたことについて書いていこうと思います。



突然ですが、僕の尊敬している教育心理学の先生のお話を聞いていた時のことを。
その日のお話は障害児教育についてでした。

自閉症スペクトラム、限局的学習障害などといった診断名とその特徴、それに対する対応の紹介といった内容でした。
ですが病名や対応以上に先生が伝えたかったことはこうでした。

「○○障害があるからこういうことは出来ないんだね、という枠に当てはめてその人を見てはいけない。同じ診断名でも同じ症状の人など誰一人いないんです。一人一人を真剣に観察する。それを大切にしてほしいです。」

とても納得しました。生きた人間を相手にする以上、いつでも使える万能カードなど無くて当然です。まずはよく観察する。相手のことを思いやる。その気持ちが無くては、診断名を沢山知っていても意味がないと思います。


そして、これは何も障害児教育に限った話ではありません。
健常者同士の関係性だって同じことです。
同じ人間など誰一人いないのだから、一括りに「○○な人は××だから・・・」というような言い回しをするべきか、大いに疑問があります。






一括り考えてしまうことの問題点として、身近に思い当たることがあります。
僕は塾講師をやっているのですが、

「文系だから数学が苦手」
「理系だから国語が苦手」

という話がよく聞かれます。
本当にそうなんですか?

でも紹介しましたが、ステレオタイプで考えていると言えませんか。
「文系の人は数学が苦手」というステレオタイプに引っ張られている、或いはそれを言い訳にしている、と言わざるを得ません。

少し考えればすぐにわかります。
世の中には、数学が得意な文系の方も、文学的センスのある理系の方も、沢山いらっしゃいます。

きつい言い方をすれば、「文系だから数学が苦手」なのではなくて、「数学に対する努力を怠ったから数学が苦手」なのではないですか?

もちろん全ての人が同じ努力をすれば同じ学力に到達するとは思っていません。
それこそ「一人一人を観察」です。
その人その人に合った目標の立て方や努力の仕方があるはずです。

僕が気になっているのは、能力の低さの原因を「所属集団の属性」に見出しているところです。
それをしてしまっては、いつまで経っても能力は向上しません。

数学が苦手なのであれば、その原因を探る必要があります。
計算能力の低さか、論理構成力の低さか、数式表現力の低さか・・・
考えだせば色々な可能性が考えられます。
そして大抵の場合、原因は一つではなく、複数の要因が絡み合っているはずです。
それを突き止めて初めて、じゃあこういう勉強をしようか、という段階に入れるのです。

そこを「文系だから」の一言で済ませてしまうと、効果的な対策を練ることができず、当然成績が上がる筈もなく、ただ苦手意識だけが残ることになります。
「文系」という枠で括ることによって、それぞれの得手不得手を分析できず、結果問題の本質から遠ざかってしまうのです。 



その絡み合った複数の要因を解きほぐす努力を、講師と生徒で協力して実行することが大切だと思います。






塾の話はこれくらいにして、一括りに考えることの話に戻します。

「○○系女子」
といった表現をよく見かけますし、僕もネタとして使うことがあるのですが、それでいいのかという気がします。

「関西の人が苦手」「二次元オタクとは仲良くできない」といったこともそうです。

関西出身というのは、無数にあるその人の特徴のうちのほんのひとつでしかありません。
話してみれば気が合う可能性は十分にあります。

人間というのは無数の経験を積み重ねて存在するものです。
自分しか知らない感情、自分しか知らない思い出。そういったものをいくつも持っています。

そう考えれば、たった一つの要素だけを取り出して「○○な人は・・・」というのは無理があると思いませんか?





別に僕は、そういう考え方を世の中から排除したいと言っている訳ではありません。
ある属性を持った人についてまとめて考えた方が便利な場合も沢山ありますし、それ自体が悪いことだとは思っていません。


僕が言いたいのは、その便利さに甘えて一人一人を観察する努力を怠ってはいないか、ということです。
自分自身、耳が痛いところであります。
ですが、しっかり向き合う必要のあることだと思います。

読者の皆さんが一歩立ち止まって「ステレオタイプに引っ張られ過ぎじゃないか?」と考えるきっかけになれば幸いです。





冗長な文章を最後まで読んでくださった方、本当にありがとうございます。
感想、意見、質問等ございましたらコメントをお願いします。
また、記事のテーマも募集しております。
お気軽にコメントを送ってください。

それではまた!







0 件のコメント:

コメントを投稿