濫立する個別指導塾の実態を暴く記事

こんにちは、こんばんは。

僕の住んでいる京都だけなのか、全国的な現象なのか、はっきりしたことはわからないのですが、ここ10年くらいで低価格路線の個別指導塾がやたらと増えている気がします。(個別指導キャンパススクールIEITTOナビ個別指導などといった類のやつです。)


僕も塾講師をしていますので、その現象に一役買っているといえばそうなのかもしれませんが、それにしても増えているなと思います。


少子化傾向であるのに塾は増えている。
当然どこもかなりカツカツの経営をしています。


今回の記事では、一体ああいった塾はどうやって運営しているのか、どんな講師が働いているのか、といった実態を書いていこうと思います。

(僕自身の経験はもちろん、他塾の講師仲間から聞いた情報や、通っている生徒、またその保護者の方から頂いたお話も参考にしつつ書いていきます。統計学的には十分でないサンプル数ですが、おおまかな傾向は掴めていると思います。)





《基本的にアルバイト非常勤がほとんど》

この手の塾でよくあるパターンとしては、教室長(もしくはプラスもう一人二人)だけが正社員で、あとは10人程のアルバイト非常勤講師がいるという体制です。

これはかなりのコストカットを見込める体制です。
アルバイト非常勤講師には厚生年金やその他福利厚生費が必要ないので、会社としては安く労働力を確保することができます。

その人が十分に働いてくれればですが…





《非常勤講師の多くは大学生》

進学塾や受験予備校として名高いところはそんなことないのですが、上記のような低価格路線の塾は大抵の場合、大学生が主な授業を担っています。

求人サイト等を見ていただければすぐにわかるのですが、かなりの募集がありますし、希望すれば割と簡単に塾講師になることができます。
少し言葉は悪いですが、対して勉強のできない人でもなれます。
もっと悪く言えば、ウンコ大学生でも塾講師になれます。




ただここでは、大学生講師の能力がどうとか、責任感がどうとかいう話は敢えてしません。
これは個人の資質によるところがかなり大きいからです。
(能力の高い人、責任感の強い人、あるいはその逆の人、沢山見てきました。)



より大きな問題としては、学生である以上、大学のカリキュラムに勤務時間を左右されることが多いということです。
生徒が受験シーズンの時に講師も自分のテストやレポートに追われていたりする、ということがかなりあります。


これでは講師としての実力を最大限発揮するということは難しいでしょう。




また、塾の仕事はあくまで学生の間だけのお金稼ぎですので、長く勤める人でも2~3年が限界です。

つまり、慣れてくる頃に辞めてしまうんですね。

良い講師が少ないと感じられる理由はここにあると思います。

これは会社の損失に繋がるだけでなく、教育施設としての良し悪しにも影響していきます。









《講師はやる気を出すほど損をする!?》

上述の通り、大学生は割と簡単に講師になれます。
彼らの多くは別段教育に対する熱意があると言う訳ではなく、割のいいお小遣い稼ぎという感覚で仕事をしています。



高時給で知られる塾バイトですが、基本的に塾業界の給与システムは授業時間に対してお金が発生するようになっているので、勤務時間外に準備や教材作りをしたところで一円の収入にもなりません。

額面上は結構な金額が稼げるのですが、そういった準備等も労働時間としてカウントするとそれほど高収入でもないのかなという感じです。


ですので、彼らの関心は自然と如何に時間外労働を減らすかというところに向かっていきます




また、これも大きな問題なのですが、仮に頑張って結果を出したとしても、昇給幅が非常に小さいのです。(そもそも昇給制度が無いところもある。)


よって精神的な満足以外に授業準備を頑張る動機が無く、結果的に準備不足による締まりのない授業をすることになります。
(それでも給料は貰えるのでそれでいいといえばそれでいいんですよね。講師個人レベルの話ではですが。)


能力があってもなくても、準備を丁寧にしてもしなくても、給料に大した差が出ないので、できる人から率先して辞めていくというのが現状です。

これはもちろん講師側の都合であって、そのツケは間接的に生徒側が負担することになります。

教育機関としてどうなのかという疑問は盛大に感じますが、取り敢えず企業はそれで成り立っているというのが腹立たしいです。








《生徒側に合わせすぎて逆に生徒を振り回す》

これもまたシステム的な欠陥なのですが、生徒に合ったオーダーメイド授業を謳うあまり、逆に生徒に負担をかけている面があります。

このような塾では大抵、毎週のレギュラー授業以外に、夏季、冬季、定期テスト前などに実施されるオプション授業があります。


それ自体はいいことなのですが、実施方法に問題があります。

端的に言うと、講師の都合を聞く前に生徒に申し込みをさせてしまっているのです。

生徒側はコマ数だけでなく、曜日や時間帯の希望も出すことができます。



その後に講師への打診があるので、都合がつかないことも結構あります。


時間帯が合わない程度であればさほど問題は無いのですが、そもそも希望のコマ数を消化しきれないこともままあります。


消化できたとしても、生徒の希望日にたまたま空いていた講師が来ているに過ぎず、毎回違う講師が担当するということも珍しくないです。講師間の情報交換もあまり活発ではないので、一貫した指導ができる筈もありません。
(上述の給与システムとも関連する話です。休みの日に前の授業の進捗状況を報告し合ったところで一円の収入にもなりません。)


生徒の都合に合わせるシステムがかえって生徒の学習効果を下げているのです。







《おわりに》

ここまで散々に低価格個別指導塾の問題点を羅列してきた訳ですが、当然その中で必死に努力している講師も沢山知っていますし、それに応えるように頑張っている生徒も沢山いるので一概に個別指導塾が悪いと言っている訳ではありません。

むしろ公教育制度でカバーしきれないニーズを補っているという点で、個人的にも社会的にも必要な組織であると思っています。


ただ制度的欠陥のせいで若い才能が潰されているかもしれないということが僕には耐えがたいです。


教育機関としてのクオリティを保ちつつ利潤も上げる、そんな企業が世の中に増えることを切に願っております。無ければ自分で作ろうと思います。


最後まで読んでくださった方、本当にありがとうございます。
感想や質問、リクエスト等はコメント欄にお願いします。



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