サミュエルソン条件について限界まで簡単に説明する

こんにちは、こんばんは。

早速本題から逸れていくスタイルなのですが、今地元の図書館でこのパソコンと向き合っているんです。(ブログを書く以外にも沢山やることがあります。)

そしたら全然知らないおじいさんが僕のところにスーッと近づいてきて、時代劇の悪代官のようなとても底意地の悪そうな笑顔で僕に耳打ちしたんです。

「二階の方が空いてるで」

・・・普通に言ってくれ、てか誰なんだあんたは。

毎日楽しいです!笑




ここからが本題です。
皆さん、「サミュエルソン条件」ってご存知ですか?
公共経済学公共選択論の本なんかを読んでいるとちょくちょく登場するのですが、僕はこれがとても気に入っています。



簡単に定義だけを書いておくと、

「公共財の最適な供給量は、
MRS=MRT
を満たす水準に決まる」


というものです。





サミュエルソン条件のここがスゴイ!

・名前がカッコいい(「声に出して読みたい日本語」力が高い)
・なんだかすごく高度な事をやっている気になれる!
・定義がすっきりとした形をしている!
・政策立案の根拠にもなる!
・この理論を基に市場の失敗、政府の失敗やゲーム理論などの理解も深められる!




サミュエルソン条件のここがダメ!

・何を言っているのかわからない


小林さんも呆れていますね














全てのメリットを無に帰すデメリットです。
正直言って破滅的に意味がわからない。




ここで僕はびっくりするほどのポジティブシンキングを発揮します。

理解さえできればメリットだらけになる!



さあ未来は君たちのためにある
勉強しようぜ、サイレントマジョリティー















まずは簡素化した例で考える≫

経済学者はよく、問題をわかりやすくするためにとても簡略化したモデルケースを用いて事に当たります。(時には「極端すぎだろ!」と言いたくなるものもあります。)
ここでも、そのような極端に簡単なモデルで説明していきます。



住人が10人しかいない町を想定します。
この町には役所も警察もありません。
悪い奴が入ってきては困るので、みんなで持ち回りで警備をしようかという話になりました。(この人たちには警備員を雇うという発想はありません。)

ちなみにこの警備サービスが定義でいう公共財に当たります。

この人たちは仕事として警備に当たるのではなく、みんな今の仕事は辞めずにそれぞれの手の空いた時間で警備活動をしようと思っています。
当たり前なのですが、警備を頑張るほど安全性は高まるものの、自由に使える余暇の時間が減ってしまいます。


ある程度の安全性とある程度の余暇を確保するにはどうすればよいでしょうか。
このヒントをくれるのが「サミュエルソン条件」です!

※この町の住人は皆平等に警備の負担をすると仮定します。
「自分一人がサボってもみんなが頑張ってくれたら自分も安全に暮らせる」みたいな奴が現れると話がややこしくなるからです。
(こういうところからゲーム理論の話になっていったりします。)






《限界代替率を考える》
冒頭で紹介したサミュエルソン条件の定義、
「公共財の最適な供給量は、
MRS=MRT
を満たす水準に決まる」

この左辺のMRSとは、Marginal rate of substitutionの略で、日本語で言うと「限界代替率」に当たります。
限界代替率とは、A,B二つの財があるとして、Aの消費を1単位増やした場合,もとの効用水準(満足レベル)を維持したまま,Bの消費をどれだけ減らせるかを表わすものです。

今回の例で言えば、警備活動の時間を1単位(1分とか1時間とか)増やすとき、どれくらい余暇が犠牲になっても我慢ができるのか、ということです。

横軸に警備時間、縦軸に限界代替率をとってグラフを書くとこんな感じでしょうか。
※おや?と思う方もいるかもしれませんが、縦軸に効用や限界効用を取らないのには理由があります。


MRS








警備時間


どれくらいの余暇が犠牲になっても我慢ができるのかについては個人差のある感覚的な問題であり、きちんとしたグラフを書くのは難しいのですが、
おおよそこんな感じの右下がりになると思います。


どういうことかというと、警備時間が0の時は非常に危険な状態なので、警備の為に余暇が犠牲になっても割と我慢ができる(限界代替率が高い)一方、ある程度みんなで警備時間を確保できるようになってくると、警備のありがたみが薄れていく(限界代替率が低い)ということです。

定義式に∑がついているのは、10人それぞれの限界代替率を足すということです。






《限界変形率を考える》
何度も登場します定義式、
「公共財の最適な供給量は、
MRS=MRT
を満たす水準に決まる」

右辺のMRTとは、marginal rate of transformationの略で、日本語では「限界変形率」に当たります。
限界変形率とは、ある財の生産量を1単位増やすために他の財をどのくらい減らさなければならないかを表しています。
今回の例で言えば、警備時間を1時間増やしたら余暇が1時間減ります。
これは警備時間をどんなに増やしたところで変わらないのでグラフは横一線になると考えられます。

MRT







警備時間







《限界代替率と限界変形率を比べる
さっきの2つのグラフを重ね合わせます。
重ねることを考慮して効用や限界効用は使いませんでした。
(縦軸の単位が効用(utility)になってしまうと限界変形率との比較ができなくなるので、縦軸は「犠牲にできる(なる)余暇の時間」で揃えました)


MRS,MRT









警備時間




もし警備時間が交点のところより少なければ、人々は余暇を多めに犠牲にしてでも警備を頑張って安全性を高めたいと考えます。
逆に交点のところより多くなりすぎると、限界代替率が低くなり、警備に割く時間が煩わしく、それだったら余暇を楽しみたいな、となってしまいます。

結局警備時間は交点の水準にするのが一番いいということになり、

限界変形率の和=限界変形率

となるところで決定するということです。

「公共財の最適な供給量は、
MRS=MRT
を満たす水準に決まる」


ということがわかりました。





《まとめ》
今回はちょっとマニアックな話になってしまいました。

サミュエルソン条件の基本的な考え方は理解していただけたでしょうか。
理解できた方はドヤ顔で声に出しまくってください笑

ただ真面目な話、今回はかなり簡素化した例で考えましたし、※で書いたようなことも併せて考えると実際はもっと複雑な問題となります。
限界代替率をしっかりと定式化できるのかというのも難しいポイントです。

とはいえ名前がカッコいい上になんか高度っぽいというだけでも十分価値があります笑
優越感に浸るのも悪くないんじゃないでしょうか。




それでは今回はこの辺で。
質問やリクエストはコメントにお願いします。

最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
See you soon..

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